更新日:2022年8月16日

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元気なお店、活気ある事業所を紹介します「有限会社 目黒ライニング商会」

概要


事業所の外観

所在地

目黒区碑文谷五丁目12番14号

代表

取締役会長 深澤広司

電話番号

電話:03-3714-5561

会社設立

1964年

ブレーキライニングの老舗リビルダー


取締役会長 深澤広司さん

東急線・学芸大学から徒歩10分程度の閑静な住宅街にある目黒ライニング商会はブレーキライニングのリビルド業を主軸に展開する自動車補修・車検部品の製造及び販売を行う会社です。創業は1964年。社名は目黒に本社は構えたのはもちろん当時、有名だったバイクメーカーの「メグロ」にちなんで、「目黒ライニング」と名づけられたのが由来です。その後、1983年には自社オリジナルのスポーツパットの開発・販売をスタート。各スポーツパット企業へのOEM供給も行い、現在ではクルマの足回りのシステム一体化の提供までを考慮したリビルド製品の製造・販売を展開しています。自社ブランドであるレーシングカー向けのブレーキパット「MARVEL(マーベル)」、一般車向けのブレーキパット「ZEST(ゼスト)」はその道では知られる存在です。

少し専門的な説明をしておくと、ブレーキライニングはクルマなどのドラムブレーキで鉄やアルミなどで構成されるブレーキシューの外側にある摩擦材(ライニング)のこと。ドラムブレーキからこの摩擦材を剥がし、きれいに磨いて新しい摩擦材を圧着して新しい部品として再生しています。リビルドパーツ(再生部品)とは使用済みのクルマから取り外した部品や修理の際に発生した交換部品などをベースに、摩耗、劣化した構成部品を新品と交換、再組み立てし、テスターを用いて品質確認を行い商品化された、再利用された部品のことで、アフターパーツ(補修部品)のひとつです。

「もともとクルマにはブレーキシューやオルタネーター、エンジン、ミッションなど、リビルドできるパーツが多かったのです。いまはだいぶ少なくなりましたが、むかしは町の再生リビルダーがたくさんいたものです」とは目黒ライニング商会の取締役会長を務める深澤広司さん。同社の熱硬化接着剤によるブレーキライニングの圧着技術には定評があります。

リビルドパーツを駆使してアップサイクルな提案も

もともとリビルドパーツの使用率の高いブレーキ関連のパーツ再生からスタートし、その後、ほとんどのアフターパーツに携わってきた同社。その高い技術と見識からリビルド工業会全国連合会の会長、さらには日本自動車リサイクル部品協議会・専務理事、日本自動車用品・部品アフターマーケット振興会・専務理事を務めるなど、深澤さんは業界を牽引する存在でもあります。

「最近ではSDGsの取り組みもクローズアップされるようになりましたが、まだまだ日本はリサイクル、リユース=安いという捉え方も多いのが現状です。ただ、一般的にリサイクルにはそれなりのコストがかかるもので、けっして安くはないのです。もともと、納期の短縮化から生まれたクルマのリビルドパーツですが、今後はアップサイクルな提案もしていかなければなりません。当社で展開しているスポーツ仕様のブレーキパットもそのひとつ。ダストが出にくいブレーキや、スポーツ用に極度に効きの良いブレーキとか、今後もリビルドパーツの付加価値を高めるような取り組みを進めていきたいですね」。

事業所
事業所の様子

動力のハイブリッド化やEV化など、激変する最近のクルマ業界でもありますが、「EVの採用による回生ブレーキの普及で、摩擦式ブレーキの磨耗速度が減少することで、正直、われわれの商売にも影響が出てきます。ただ、考え方を少し変えてみればブレーキやクラッチを使っているのはクルマだけではありません。産業機械など、基本的に動いているものには必ずブレーキやクラッチがついていますからね。なにもリビルドパーツを供給する対象を自動車業界だけに絞る必要はないのです」。

その一方で、愛好家たちから旧車の修理・メンテナンスを依頼されることもいまだ多いようですが、「われわれの仕事は基本的に“お助け商売”。それはいまも昔もなにも変わりません。常にお客さまにご満足いただけるモノをご提供していきたいですね」。

町の老舗再生リビルダーはしっかりと未来を見据えているようです。


自社ブランドのブレーキパット


手掛けるアップサイクルイメージ

お問い合わせ

産業経済・消費生活課 中小企業振興係

ファクス:03-3711-1132

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