更新日:2020年12月16日

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元気なお店、活気ある事業所をご紹介します「精工技研株式会社」

概要


代表取締役社長 松下悦夫氏

所在地

目黒区碑文谷四丁目15番3号

代表

代表取締役社長 松下 悦夫

電話番号

電話:03-3716-5141

会社設立

1978年

特殊自動車由来の国内唯一の手動式入浴リフトを開発・製造・販売


会社外観

東急線・学芸大学駅から徒歩12分のところにある精工技研は手動式入浴リフト「バスラック」の開発・製造・販売を行う会社。現在、老人介護施設・デイサービスなど福祉関連施設を中心に全国で約600か所に導入されています。「バスラック」の最大の特長は電気を一切使わない完全手動式であること。
「介助者にとっては重労働であり事故も多い入浴介助ですが、入浴者から目を離さずに全ての操作を手動で行えるので安全です。さらに故障の少ないシンプルな設計なのでメンテナンスもラクで長持ちします」とは同社の松下悦夫代表です。現在、入浴リフトには国内で20社ほどのメーカーがあるそうですが、完全手動式は同社1社のみ。女性でも片手でハンドルを回すだけの軽い力で楽々操作できるのも大きなポイントですが、ここに国内唯一の手動式入浴リフトとして展開できる同社ならではの秘密が。「長年、特殊自動車で培ってきたバネ技術があってこそ実現できるものなのです」と松下代表は胸を張ります。

精工技研の創業は1978年。特殊自動車の製造で65年以上の歴史を誇る親会社である自動車精工の開発部門として設立されました。ちなみに、自動車精工の創業者は大正11年に完成したヤナセの純国産車・ヤナセ第1号の設計者の一人だったとか。そんな特殊自動車屋のDNAを持つ同社が福祉機器関連に進出したのは2000年頃のこと。
「今後の高齢化社会に向けて、世の中に役立てるものを作りたいと考えたのです。従来の入浴リフトにはどうしても電気事故のリスクがありました。その点、弊社が長年の間、特殊自動車で培ってきたバネ技術を活用すれば操作がラクで安全性の高い手動式の入浴リフトを作れるのではないかと思ったのです」
浴室で使うものだからもちろん、オールステンレス仕様。全て国内生産でネジ1本まで高精度さを徹底的に追求するのはまさに車屋ならではの仕事の真骨頂といえますが、「全ては命に関わることですからね。安全第一の設計です」。
手動式で複雑な電気設備が必要なく、場所を選ばず後からでも設置できるのも「バスラック」のメリット。「基本的に、設置する環境やお風呂のサイズに合わせて作るカスタマイズ仕様。入浴リフトメーカー他社に断られた施設様が弊社にいらっしゃることも少なくないですね」といいます。


入浴リフト

様々な分野で活躍した大ベテランの一流技術者が集結

現在、同社スタッフの平均年齢は50代とやや高めですが、ここにも同社ならではの理由があるようです。
「実は自動車や福祉、ITなどいろんな分野で実績を残してきた大ベテランの一流技術者を集めて、その第2の仕事場として運営している面もありまして…。ユーザーである高齢者とも年齢が比較的近いですから、自分たちより少し年上の先輩たちのために役立ちたいと考えて作るので、どうしても親身な設計になりますよね」
2000年代初期から販売を開始した「バスラック」は、このようなスタッフの培った経験を生かし、年々マイナーチェンジを重ね現在第三世代。現在では温泉旅館や個人宅など幅広く導入されるようになったそうですが、「障がい者対応の車はありますが、肝心の出かけた先はどうなっているのかという話です。入浴は質の良い睡眠にも効果的といわれますが、それ以前にわれわれ日本人は湯船に浸かってリラックスするのが大好きですからね。入浴介助が必要な高齢者の方にもその楽しみを存分に感じていただきたいのです」

作業工程写真1 作業工程写真2

かくいう松下代表もIT業界の出身。それまでの経験を生かして、高齢者の様子を遠隔で見守ることができる双方向式の見守りシステム「かるケア」の販売もスタートさせた。
「現在はニーズが多様化している時代ですし、「バスラック」のように誰でもラクに使え、使い勝手に優れたものをご提供することには意味があると思います。今後も一つ一つのニーズにあったものを作り、社会の高齢化支援に貢献していきたいですし、そのために様々なメーカーとコラボして良い福祉製品を世の中にご提案できればと考えています」
大ベテラン技術者集団たちの今後の活躍が楽しみです。

お問い合わせ

産業経済・消費生活課 中小企業振興係

ファクス:03-3711-1132

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