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家具類の転倒・落下・移動防止対策をしましょう
日頃から、身の安全の備えに有効な家具類の転倒・落下・移動防止対策をしておきましょう。
家具類の転倒・落下・移動による3つの危険
地震が発生して、家具類の転倒・落下・移動が起こると、次のような危険をもたらします。
1.ケガをする
地震によるケガの原因の約30パーセントから50パーセントが、家具類の転倒・落下・移動によるものといわれています。(東京消防庁HPより)
揺れにより本棚・食器棚から本や食器が飛び出したり、棚そのものが倒れたりすることで、ケガをする危険があります。
2.避難の妨げになる
出入口付近の家具が倒れることにより、扉を塞いでしまい、室内に閉じ込められるおそれがあります。地震の規模が大きいほど長時間救出されない場合もあり、そんな時に火災が近くで発生すると、非常に危険です。
3.火災の原因になる
ストーブやヒーターなど、熱を発する器具が倒れたり、器具の上に家具や燃えやすいものが落下することによって、火災が発生する可能性があります。
自宅での防災対策をおこないましょう
1.家具をしっかり固定する
家具転倒防止器具を使って、倒れると危険な本棚・食器棚だけでなく、揺れで大きく移動するソファーやテーブルなども固定しましょう。観音開きの戸棚などは、かんぬき等をつけて、棚の中身が飛び出さないようにしましょう。
キャスターがついている家具については、滑り止めをつけるか、購入したお店に固定方法を相談しましょう。
2.家具の配置にも工夫を
大きな家具・家電については、出入り口を塞がず、なおかつベッドに倒れてこないように配置しましょう。また、子どもや高齢者のいる部屋は、家具をなるべく減らすようにしましょう。
3.火気のそばに燃えやすいものを置かない
ストーブやコンロなどの熱・火を発する器具については、その側に燃えやすいものを置かないようにしましょう。また、器具の上に家具が倒れてこないよう、配置を考えましょう。
建物と屋内の安全確保の具体的な方法
発災後も自宅で在宅避難をするためにも、自宅が住み続けられる状態であることが重要です。そのため、建物の耐震化や家具の転倒防止などを行い、安全な環境づくりを心がけましょう。
玄関
- 余計な物は置かない
玄関は避難経路の大切な場所です。割れ物などが散らばると、避難の妨げになり、危険です。必要な物以外はしまい、花瓶などは割れない素材に変えましょう。
キッチン
- 食器の重ね方を見直す
食器は下から中・大・小サイズの順に重ねると、揺れに強くなります。平皿の上に大皿を重ねると、大皿が重しになって安定します。
- 食器や包丁は出しっ放しにしない
食器や包丁などは地震の揺れで落ちるとけがにつながり、割れると片付けにも時間がかかります。食器などは必要なときに取り出して、使い終わったら、その都度しまいましょう。
- 転倒防止器具で食器棚を固定
高さのある食器棚や家具は転倒防止器具を使って固定します。ポール式とマット式は単独でも使えますが、組み合わせて使うと強度が高くなり、おすすめです。
(1)ポール式は、ネジ止めすることなく家具と天井との間につっぱって固定します
(2)マット式は、家具の下に挟み込み、家具を傾斜させて倒れにくくします
リビング
- 観葉植物などはしっかり対策をして飾る
防災対策をしながらも、生活の中に緑などの癒やしは飾りたいもの。そんなときは、割れやすい鉢はプラスチック製に変えたり、耐震シートを敷いたりして、予防と対策をして飾りましょう。
- 飛散防止フィルムを貼る
揺れや風、物がぶつかった衝撃で、ガラスが割れて飛び散ることを防ぎます。窓ガラスだけでなく、食器棚のガラス扉など小さな場所にも有効です。
- 食卓まわりに大きな家具は置かない
人が集まる食卓に棚が倒れてくると危険です。食卓のまわりはできるだけ必要のない物を置かないようにしましょう。
- ペンダントライトのコードは短く
ペンダントライトは地震の際に、大きく揺れるため、吊り下げコードを短くしましょう。
寝室
- 頭上に物を置かない
ベッドに寝た状態で部屋を見渡し、危険な場所を想像してみましょう。頭上やその周辺に額縁や読書灯などが倒れてくる危険はありませんか。エアコンも落下する危険性を考え、頭が真下にならないようベッドの配置を変えましょう。
- ベッドに倒れてこないように家具の置く向きを見直す
寝ているときはとても無防備です。ベッドに向かって家具を置いた場合、地震があると家具の下敷きになってしまいます。家具が倒れたとしてもベッドに影響のない場所や向きに変更しましょう。
- 本棚は重い物を下に
ハードカバーの本など重い物を下、文庫本等の軽い物を上に置くことで、重心が低くなり、棚が倒れにくくなります。
- カーテンは全て閉める
カーテンを閉め切ることで、窓ガラスが飛び散るのを最小限に抑えることができます。日頃からレースカーテンだけでも閉めておくことをおすすめします。
- ガラス製品は、プラスチック製品に変える
インテリア小物は、プラスチック製にすると割れる可能性が低くなります。また、小物の下に滑り止めシートや耐震ジェルを敷いておくと倒れにくくなります。
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東京消防庁が公開している、家具転倒・落下・移動防止対策についてのページです。 - 防災用品のあっせん 一覧表、申し込み方法など
防災課では、家具転倒防止器具をはじめ、様々な防災用品のあっせんを行っています。 - 建築物の耐震化
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