文化財めぐり(中目黒コース)

更新日:2014年11月17日

文化財めぐりは、2時間から3時間かけて目黒区内の文化財を見学して歩きます。平成23年6月5日(日曜日)に実施した文化財めぐりのコースを紹介します。

文化財めぐり(中目黒コース)の行程

集合

9時30分 祐天寺(ゆうてんじ)

見学場所

  • 祐天寺(ゆうてんじ)
  • 谷戸前川(やとまえがわ)
  • 自然園跡
  • 菅沼権之助(すがぬまごんのすけ)墓
  • 長泉院(ちょうせんいん)
  • 驪山荘(りざんそう)及び松風園(しょうふうえん)住宅跡
  • めぐろ歴史資料館
  • 中目黒八幡神社
  • 天祖神社(てんそじんじゃ)
  • 目黒区役所

解散

12時 区立中目黒しぜんとなかよし公園

文化財めぐり(中目黒コース)の概要

このコースは、旧中目黒村をめぐるコースです。
前半は祐天寺(ゆうてんじ)の境内及び墓地の文化財を見学します。旧中目黒村は、祐天寺(ゆうてんじ)が広大な寺領を持ち、村人の生活に大きな影響を与えていました。現在でも駅名、地名になるなど地域に根差し、区内有数の寺域を持つ寺です。

後半は江戸後期に開かれた長泉院(ちょうせんいん)や、鎮守(ちんじゅ)様として親しまれた中目黒八幡神社などを見学します。また、この地域は昭和初期に分譲住宅として開発され、その名残が街路などに見られます。
途中、めぐろ歴史資料館に立ち寄ります。めぐろ歴史資料館では、目黒の成り立ちから今日までを、展示資料によりわかりやすく見ることができます。

文化財めぐり(中目黒コース)見学場所の解説

1 祐天寺(中目黒五丁目24番53号)

祐天寺は、祐天上人(ゆうてんしょうにん)を開山と仰いで、高弟の祐海上人(ゆうかいしょうにん)が創建した浄土宗(じょうどしゅう)の寺です。

当時は新しい寺の建立に厳しい制限があり、祐天上人没後に、この地にあった善久院を譲り受け祐天寺としました。
享保(きょうほう)7年(1722年)、6代将軍家宣の側室(そくしつ)月光院の願いにより、「明顕山祐天寺(みょうけんざんゆうてんじ)」の名を8代将軍吉宗より許され、以後、徳川家関係者の庇護を受け栄えました。

などを見学します。

2 谷戸前川(やとまえがわ)

五本木あたりに水源を持ち、中町、祐天寺裏から中目黒、目黒と流れ、目黒区民センター付近で目黒川に注ぐ目黒川の支流です。現在は全て暗渠となっていますが、その上が歩道となっているので、川筋をたどることができます。目黒川に注ぐ下流部をかつては「耕地(こうち)」といったので、耕地川(こうちがわ)とも呼ばれています。

3 自然園跡

「自然園下」というバス停の名は、大正初期に農学者で資産家であった岡見彦蔵(おかみひこぞう)が造った「自然園」という行楽施設にちなんでいます。園域は中目黒5丁目12番から20番のあたりで、バス停の南西、谷戸前川(やとまえがわ)の南に三角形に拡がっていました。
イチゴ狩りやヤギ牧場のミルクが評判で、テニスコートや休憩の茶屋なども作られ、当時は東京市郊外の自然と触れ合える施設として、人気を呼んでいたそうです。

4 権之助(ごんのすけ)墓(中目黒五丁目6番)

目黒駅から大鳥神社へ向かう権之助(ごんのすけ)坂に名を残す、菅沼(すがぬま)権之助(ごんのすけ)は中目黒村の有力者でした。

一説では、急な行人坂(ぎょうにんざか)を人々が往来する様子を見て、緩やかな新道を開削することを思い立ち現在の権之助(ごんのすけ)坂を造りましたが、幕府に無許可で実施したので処刑されたと言われます。十七が坂上の庚申塔にも権之助(ごんのすけ)の名が見られますが、権之助(ごんのすけ)の詳細は不明です。

5 長泉院(ちょうせんいん)(中目黒四丁目12番19号)

宝暦(ほうれき)11年(1761年)に創建された浄土宗の寺です。当時、新寺と呼ばれ、今でも「しんでら」の呼称が残っています。寛政(かんせい)元年(1789年)に寺域を拡張するなど発展しました。

『江戸名所図会(えどめいしょずえ)』に見られる当時の様子は、門が現在とは反対の北側の道にありました。

この寺には、都指定文化財の儒学者松崎慊堂墓(まつざきこうどうはか)、弟子の渡辺樵山(わたなべしょうざん)墓、東久世通禧(ひがしくぜみちとみ)墓、この寺で育ち後に作家となった武田泰淳墓などがあります。

6 驪山荘(りざんそう)及び松風園(しょうふうえん)住宅跡

明治30年頃、中目黒3丁目から4丁目には、広部銀行を経営していた広部清兵衛(ひろべせいべえ)が8万平方メートルの敷地に構えた別荘、驪山荘(りざんそう)がありました。
庭園が北側に築かれ、南側には木々に囲まれて建物が点在し、客を招待するなど経営にも活用していたそうです。

昭和初めに箱根土地株式会社がこの土地を入手し、分譲住宅として開発したのが「松風園(しょうふうえん)住宅」です。昭和10年頃には、各区画に住宅が建ち並び、緑豊かな庭が作られ、整然とした住宅風景が展開していました。
現在では当初の住宅はほとんどが姿を消しましたが、整然とした広い区画割と分譲地内のメインロードが名残をとどめています。また、「松風園(しょうふうえん)」の名が近くのマンションに残っています。

7 めぐろ歴史資料館(中目黒三丁目6番10号)

平成20年、旧目黒区立第二中学校の跡地を利用して開館した郷土資料展示施設です。区内で発掘された土器や石器、江戸期に造られた富士塚(ふじづか)の様子、昭和までの生活用具などを、目黒の歩みに沿って展示しています。
月曜、年末年始を除き、午前9時30分から午後5時まで開館しています。(入場無料)

8 中目黒八幡神社(中目黒三丁目10番5号)

旧中目黒村の鎮守で、誉田別命(ほんだわけのみこと)(応神(おうじん)天皇)を主神とし、天照大神(あまてらすおおみかみ)をあわせてまつっています。
創建以来何度か火災にあい、記録等が現存せず詳細は不明ですが、現存する資料で江戸中期にはその名が見られます。
この神社は十二座の神楽を奏することが有名で、現在でも9月の祭礼で奉納されます。

9 天祖神社(てんそじんじゃ)(上目黒二丁目32番15号)

創建年代は明らかではありませんが、天照大神(あまてらすおおみかみ)を祭神とし、古くから伊勢森と呼ばれる地にあって、境内には樹齢数百年と推定される樹がたくさんあります。

10 目黒区役所(上目黒二丁目19番15号)

区の庁舎は、建築家村野藤吾(むらのとうご)氏の名建築として、高く評価されています。
格子のデザインが特徴的な外観、エントランスホールのモザイク装飾のトップライト、やわらかいカーブを描く階段、本館と別館を結ぶ連結器を思わせる渡り廊下など魅力が詰まった建築です。