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男性へのHPVワクチン任意接種費用助成
HPV(ヒトパピローマウイルス)は男性にも感染しますが、HPVワクチン接種によりHPVが原因となる「肛門がん及びその前駆病変」、性感染症の1つである「尖圭コンジローマ」にかかるリスクを減らすことができます。
目黒区では、集団免疫効果による子宮頸がん罹患率の減少も期待できることから、男性に対するHPVワクチン接種費用助成を実施します。
本事業は目黒区独自制度のため、目黒区民が区内実施医療機関で接種を受ける場合のみ有効となります。
対象者
接種日現在、区内に住民登録がある小学6年生から高校1年生相当の年齢の男性
対象ワクチン
4価HPVワクチン(商品名:ガーダシル)
HPV6型、11型、16型、18型のウイルス感染を予防します。
助成回数・助成金額
ひとりにつき3回(接種完了)まで無料
接種を見合わせ、予診のみとなった場合は費用が発生します。
接種回数と標準的な接種間隔
ガーダシルは3回接種が必要です。通常、腕の筋肉内に注射します。
接種完了までにはおよそ半年間かかり、標準的な接種間隔は以下の通りです。
- 1回目:初回接種
- 2回目:初回接種から2か月後
- 3回目:初回接種から6か月後
接種を受ける場所
この助成制度は、目黒区内の実施医療機関のみで有効です(目黒区内でも実施医療機関以外で接種した場合や、他区市町村での接種の場合は、助成対象外です)。
接種の効果
男性への接種により、考えられる効能または効果は「肛門がん及びその前駆病変」、「尖圭コンジローマ」となっています。加えて、男性がワクチン接種によるHPVへの感染予防をすることで、性交渉によるHPV感染から女性を守り、子宮頸がんの予防にもつながります。
接種後にみられる副反応
HPVワクチン接種後には、接種部位の痛みや腫れ、赤みなどが起こることがあります。
また、稀ですが、重い症状(重いアレルギー症状、神経系の症状)が起こる場合があります。接種後に体調の変化があった場合には、すぐに医師に相談してください。
予防接種後にみられる副反応一覧(出典 厚生労働省作成リーフレット)
発生頻度 | 4価HPVワクチン(ガーダシル)の副反応 |
---|---|
50パーセント以上 | 接種部位の痛み |
10パーセント以上 50パーセント未満 |
接種部位の赤み、腫れ |
1パーセント以上 10パーセント未満 |
頭痛、接種部位のかゆみ、発熱 |
1パーセント未満 |
下痢、腹痛、四肢痛、筋骨格硬直、接種部位のしこり、出血、不快感、倦怠感など |
頻度不明 | 失神、嘔吐、関節痛、筋肉痛、疲労など |
(注記)重い症状
- アナフィラキシー:呼吸困難、じんましん等の症状
- ギラン・バレー症候群:手足の力が入りにくい等の末梢神経の病気
- 急性散在性脳脊髄炎(ADEM):頭痛・嘔吐・意識低下等の脳や神経の病気
定期接種(女性)におけるHPVワクチン接種後に生じた症状の報告頻度
1万人あたり約3人。重篤と判断された報告頻度は1万人あたり約5人。
(注記)報告数(副反応疑い報告制度における報告数)は企業からの報告数と医療機関からの報告数の合計。
企業からの報告は販売開始からの報告数、医療機関からの報告は平成22年11月26日から令和5年6月末時点までの報告数。 出典 厚生労働省作成リーフレット
子宮頸がん予防ワクチン接種後の痛みの診療について(平成26年7月通知)(PDF:185KB)
上記の接種後の痛みの診療についてと以下の4価ワクチン(ガーダシル)の説明書もご参照ください。
4価HPVワクチン(ガーダシル)の説明書(PDF:1,214KB)
接種を受けるときの注意
- お子さんの健康状態の良いときに受けてください。
- 予防接種の効果や副反応の可能性等について理解した上で接種を受けてください。また、疑問点等があれば、接種前に担当医師の説明を聞いて、納得した上で接種を受けてください。
接種を受けることができない方
- 明らかに発熱している方(一般的に、体温が37.5度以上の場合)
- 重い急性疾患にかかっている方
- ワクチンの成分によりアナフィラキシーを起こしたことがある方
(アナフィラキシー:接種後、比較的すぐに起こる激しいアレルギー反応のこと) - その他、医師が不適当な状態と判断した場合
次の方は接種前に医師にご相談ください。
- 血小板減少症や凝固障害を有する方
- 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害などの基礎疾患のある方
- 過去に予防接種で接種後2日以内に発熱、全身性発しん等のアレルギーを疑う症状のみられた方
- 過去にけいれん(ひきつけ)をおこしたことがある方
- 過去に免疫状態の異常を指摘されたことのある方、もしくは、先天性免疫不全症と診断された近親者がいる方
- ワクチンの成分によってアレルギー症状がみられる可能性のある方
- 他のHPVワクチンの接種を受けたことがある方
他の予防接種との関係
他の予防接種との同時接種や接種間隔については、医師に相談してください。
接種後の注意
- 接種後は注射した部位を強く揉まず、軽く押さえる程度にとどめてください。
- 接種後に、注射による恐怖、痛みなどが原因で、気を失うことがあります。気を失って転倒してしまうことをさけるため、接種後すぐに帰宅せず、30分程度は接種した医療機関で座って安静にし、医師とすぐに連絡がとれるようにしておいてください。
- 接種後に、注射した部位が腫れたり、痛むことがありますが、これは、体内に備わっている抵抗力が注射した成分を異物として認識するためにおこります。通常は数日間程度で治まります。
- 接種後は、接種部位を清潔に保ってください。
- 接種当日は、激しい運動を控えてください。
- 接種した日の入浴は問題ありません。
- 接種後1週間は体調に注意し、気になる症状があるときは医師にご相談ください。
接種方法(助成の方法)
- 区内実施医療機関にHPVワクチン接種希望であることを伝えて、予約を取ってください。 実施医療機関一覧(PDF:467KB)
- 接種日当日は、住所、年齢を確認するため以下の書類をお持ちください。
- 子ども医療証
- 母子健康手帳
- 予診票は、実施医療機関に設置しています。接種前の質問事項(体調や接種歴など)に回答してください。接種可能と医師が判断し、保護者が接種に同意した場合、接種を受けることができます。
なお、接種を受ける前には必ず「目黒区男性へのHPVワクチン任意接種費用助成のお知らせ」をご覧ください。任意接種費用助成のお知らせ(PDF:741KB)
保護者の同伴
- 12歳以下のお子さんには保護者の同伴が必要です。ただし、お子さんの健康状態がわかる祖父母など(未成年者は不可)が保護者の「委任状(PDF:82KB)」を持参する場合には、保護者に代わって同伴できます。
- 13歳以上16歳未満で、保護者が区が作成した「お知らせ(PDF:741KB)」を読み、納得してお子さんに予防接種を希望する場合には、「同意書(PDF:156KB)」に保護者が署名し、予診票とともに医療機関に提出すると保護者の同伴がなくても接種を受けることができます。この場合、接種前の質問事項に回答できるようにしてください。
予防接種による健康被害救済制度
予防接種は感染症を防ぐために重要なものですが、極めてまれに健康被害が生じる可能性があります。男性へのHPVワクチン接種は任意接種のため、万一、被接種者に健康被害が生じた場合は、予防接種法による健康被害救済制度の対象にはなりませんが、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法及び特別区自治体総合賠償責任保険に基づく救済制度の対象になることがあります。
お問い合わせ
感染症対策課 予防接種係
電話:03-5722-7047
ファクス:03-5722-9890