更新日:2024年4月5日

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ウエルシュ菌

ウエルシュ菌とは

ウエルシュ菌は人や動物の腸管内、下水や河川、土壌などに広く存在しており、健康な人の便からも検出されます。これら常在菌の多くには病原性がありませんが、ウエルシュ菌の中にはエンテロトキシンという毒素をつくるものがあります。

毒素をつくる菌は熱に強い芽胞を形成するため、100度60分以上の加熱でも生き残ります。

この菌は偏性嫌気性で酸素がない環境で増殖するため、大釜などで大量に加熱調理すると食品の中心部は酸素の無い状態になり、菌の生育に適した温度になると急速に増殖します。

食品中で大量に増殖したウエルシュ菌を食品と一緒に食べると、人の腸管内で芽胞を形成するときに毒素をつくり、この毒素により食中毒を起こします。

ウエルシュ菌の顕微鏡写真

出典:「食品安全委員会」(内閣府)(https://www.fsc.go.jp/)

ウエルシュ菌による食中毒

主な症状

腹痛、下痢が主な症状です。おう吐や発熱はほとんどみられません。

潜伏期間

6時間から18時間(平均10時間)です。24時間以降に発症することはほとんどありません。

原因食品

食肉や魚介類を使用した煮物などが原因となります。

給食施設での事例ではカレーやシチュー、スープなど、前日に大量に加熱調理され、大きな器のまま室温に長く置かれた食品で多くみられています。

給食や仕出し弁当など一度に大量に調理する施設で多く発生しており、他の食中毒菌に比べると家庭での発生は少ないです。

予防のポイント

食品の管理

前日調理は避け、調理したらなるべく早く食べましょう。

加熱調理した食品を保存する場合は、小分けするなど速やかに10度以下まで冷却しましょう。

温かいまま保存する場合は、55度以上に保ちましょう。

長時間室温に置かないようにしましょう。

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お問い合わせ

生活衛生課 食品衛生係

ファクス:03-5722-9508