更新日:2024年4月5日

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腸炎ビブリオ

腸炎ビブリオとは

腸炎ビブリオは1950年10月に大阪で発生した「シラス干し」による患者272名、死者20名の大規模食中毒の原因菌として、日本で初めて分離されました。

この菌は沿岸の海水中や海泥中に存在しており、生育には食塩が必要です。

海水温の低い冬場は海泥中で冬を越すためほとんど検出されませんが、海水の温度や気温が上昇すると海水中で大量に増殖し、魚介類に付着して運ばれます。

この菌は他の食中毒菌よりも速く増殖できる特徴があるため、夏場、生の魚や刺身等をそのままにしておくと菌が急速に増加し、それをそのまま食べると食中毒を起こします。

2001年に食品衛生法の鮮魚介類に関する規格基準が改正され、腸炎ビブリオを項目として含む成分規格や具体的な低温管理が設定されました。これにより、ここ数年は発生件数が大きく減少しました。

腸炎ビブリオの顕微鏡写真

出典:「食品安全委員会」(内閣府)(https://www.fsc.go.jp/)

腸炎ビブリオによる食中毒

主な症状

激しい腹痛、下痢などが主な症状です。吐き気、おう吐、発熱がみられる人もいます。

潜伏期間

約8時間から24時間です。

原因食品

魚介類の刺身やすし類が代表的なものです。

また、生の魚介類を調理した後、調理器具や手指などを介して二次汚染された野菜の一夜漬けなども多く、原因食品となります。

予防のポイント

食材の管理

腸炎ビブリオは真水(水道水)に弱いので、魚介類は、調理前に流水で良く洗って菌を洗い流しましょう。

腸炎ビブリオは低温では増殖できません。夏季の魚介類の生食は十分注意し、わずかな時間でも冷蔵庫で、できれば4度以下に保存しましょう。

二次汚染の防止

魚介類は他の食品と調理器具や容器を分けて処理や保存をしましょう。

魚介類に触れた調理器具などは使用後に洗浄・消毒しましょう。

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お問い合わせ

生活衛生課 食品衛生係

ファクス:03-5722-9508