更新日:2024年4月5日

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カンピロバクター(ジェジュニ・コリ)

カンピロバクター(ジェジュニ・コリ)とは

カンピロバクターは、鶏、豚、牛等の動物の腸管内に存在し、最近になって発生件数が増加している食中毒起因菌です。

1977年にイギリスで下痢患者ふん便からカンピロバクター・ジェジュニを分離して以来、この菌は人の下痢症起因菌として認識されるようになり、1978年にアメリカで約2,000名に達した飲料水による感染事例が発生したことで世界的に広く知られるところとなりました。

この菌はらせん状の形をしており、微好気性(少量の酸素がある状態)という特殊な条件でしか増殖できず、大気中では徐々に死滅します。

33菌種13亜種(2020年現在)に分類されていますが、このうち、カンピロバクター・ジェジュニとカンピロバクター・コリが食中毒患者から分離される菌種の多くを占めています。

100個前後の菌数でも発症し、他の食中毒起因菌と比べ、少ない菌数で食中毒を起こすという特徴があります。

カンピロバクターの顕微鏡写真

出典:「食品安全委員会」(内閣府)(https://www.fsc.go.jp/)

カンピロバクターによる食中毒

主な症状

主な症状は、下痢、腹痛、発熱(38度以下)、倦怠感、筋肉痛です。一般的に大人より小児の方が重症化しやすいと言われています。

また、カンピロバクターに感染した数週間後に、手足の麻痺や顔面神経麻痺、呼吸困難などを起こす「ギラン・バレー症候群」を発症する場合があります。

潜伏期間

2日から5日(平均2日から3日)と長いことが特徴です。

原因食品

生や加熱不十分な食肉が原因となります。特に、鶏レバーやささみ等の刺身、鶏たたきなど生や加熱不十分な鶏肉が過去の事例で多く見受けられます

また調理器具や手指を介した二次汚染も原因となっています。

井戸水やわき水、管理が不十分な貯水槽使用水やペットなどから感染する例もあり、飲料水の細菌汚染が原因となった場合は大規模な食中毒事件を起こします。

予防のポイント

十分な加熱

食肉などの生食は避け、調理する時は中心部まで十分加熱(75度、1分間以上)してから食べましょう。目安として、中心部の色が変わるまで十分に加熱してください。

二次汚染の防止

食肉は他の食品と調理器具や容器を分けて処理や保存をしましょう。

食肉を取り扱った後は十分に手を洗ってから次の作業に移りましょう。また、盛り付け時には使い捨て手袋などを使用しましょう。

食肉に触れた調理器具などは使用後に洗浄・消毒しましょう。

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お問い合わせ

生活衛生課 食品衛生係

ファクス:03-5722-9508