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クドア・セプテンプンクタータ
ここ数年、全国的に、食後数時間以内に一過性の嘔吐や下痢を発症し、軽症で回復する原因不明の食中毒が発生していました。これらの多くに共通して、鮮魚介類、特にヒラメの刺身が提供されていました。厚生労働省などの調査により、ヒラメに寄生するクドア・セプテンプンクタータ(Kudoa septempunctata)が、ヒトに下痢などの症状を引き起こすことが判明しました。クドアによる食中毒は、ヒラメを冷凍または加熱することで予防が可能です。一方で、ヒラメは生で食べることが好まれますが、冷凍すると品質が低下することから、現在、冷凍以外の予防方法について研究が進められています。
クドア・セプテンプンクタータとは
ヒラメの筋肉内に寄生するクドア属の寄生虫(粘液胞子虫)で、大きさ約10マイクロメートル(μm)の胞子を形成します。非常に微細であるため、目視で確認することはできません。

主な原因食品
クドア・セプテンプンクタータが多量に寄生した生食用の生鮮ヒラメ(刺身や寿司など)
潜伏期間と症状
食後数時間程度で、一過性の下痢や嘔吐などの症状を引き起こします。症状は比較的軽く、多くの場合、発症後24時間以内に回復し、後遺症は報告されていません。
予防のポイント
マイナス20度で4時間以上の冷凍、または75度5分以上の加熱をする。
ヒラメは生で食べることが好まれますが、冷凍すると品質が低下することから、現在、冷凍以外の予防対策の研究が進められています。また、生産地(養殖場)では、出荷前のモニタリング検査や飼育環境の衛生管理などの取り組みが行われています。
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