更新日:2021年6月25日

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元気なお店、活気ある事業所を紹介します 「株式会社トーシンコーポレーション」

事業所の情報


事業所の外観

所在地

目黒区中央町二丁目35番5号

代表

代表取締役社長 杉本達也

電話番号

電話:03-3719-6567

創業

1952年

日本の住環境や街並みにもっと個性をもたせたい

東急線・学芸大学駅から徒歩5分のトーシンコーポレーションはプランターを中心とした緑化資材やエクステリア資材の製造・販売、住宅設備建材やLED照明の販売を行う会社。一方で、昨年7月に社内の1階スペースに自家製クラフトビールが飲めるバー「FIVE TREES」をオープンするなど、ユニークな展開を行っています。
同社の創業は1952年。お風呂やキッチンなど向けにセメントを使った商品の開発製造を行い、’59年に販売を開始した「いこい風呂」が大ヒット。やがて、海外視察を重ね、街並みや住宅に緑がふんだんに採り入れられていたヨーロッパの景観に触発を受け、フラワープランターの開発に着手します。プランターという概念がまだ日本になかった1968年、さらに日本人の心が豊かになるようにとの想いを込めて、日本初となるセメント製のフラワープランター「東神プランター」を発売。以降、公共施設や商業施設、テーマパークなどに数多く導入され、セメント製のプランターでは現在も国内70パーセントのシェアを誇ります。一方で、施設の屋上緑化計画の提案も行い、’92年には屋上緑化システム「トーシン・ランドスケープ・コンテナ」を開発、六本木ヒルズの屋上庭園も手がけました。
プランターなどを通じて、緑化の普及に懸ける背景には日本の住環境や街並みに個性をもたせたいという想いがあるようです。
「いわゆる住宅会社が作る家のエクステリアにはあまり個性がないように感じます。日本の住宅にはもっと個性があってもいいのではないでしょうか」とは同社の5代目社長を務める杉本達也さん。大学を卒業後、大手電機メーカーの営業職を経て、2000年に家業である同社に入社しました。
「語弊を恐れずに言えば、日本人には個性がない人の集団という一面があると思います。何事にもある種の同調圧力のようなものがあったりとか。昔からそういうことに対して反抗心があって、なぜ同じでなければダメなんだ?人と違ってもいいじゃないか。そういう想いが強かったですね」
その信念のとおり、同社で長年培ってきたものづくりの技術に、多くの人的ネットワークを駆使して、カスタムエクステリアシリーズや、女性向けのエクステリアブランド「un」を始動させるなど、緑化をキーワードにライフスタイル全般への幅広い提案を行っています。


代表取締役社長・杉本達也さん

すべての点で合理的だった社内自家製ビール店の運営


店内の様子

単なる“プランター屋”にとどまらないアクティブな展開の一方で、老舗ならではの堅実な一面も。
「創業者である祖父から受け継いでいることですが、今でも銀行から一切お金を借りずに会社を運営しています。借金をしてまで会社をやるな、社員は絶対に幸せにしろ、と。これが家訓ですね。不必要に他社と比べることはせず、人と人の繋がりを大切にして、不透明な商売は絶対にやらない。そして、利益は出来る限り社員とお得意さまに還元する。これが会社を長続きさせる秘訣だと考えています」
同社に関わる全ての人をもっと幸せにしたいという想いから昨夏、社内の1階スペースに自家製ビールを提供する「FIVE TREES」をオープン。
「もともとはショールームの予定でしたが、ただフラワープランターを置くだけでは面白みがありませんし、社員や取引先にお酒が好きな人がたくさんいるので、どうせならビールを作っちゃおうか、ブルワリーをやってみようかというノリで」
かくいう杉本社長は根っからのイベント好き。学生時代にはイベント会社を設立して人集めをしていたこともあるそうで、「振り返れば、昔からどうやったら人が集まるかを考えていましたね。モノからコトへとよく言われますが、僕は20代の時からコトしか売っていません。堅いことは言わずにまずは1杯お酒を飲んでから打ち合わせをするとか。そうすれば自然に仲良くなって面白いアイデアも浮かんで結果、いい仕事のパートナーになれる。時代が変わってもそういう部分は変わらないと思いますね」「FIVE TREES」の開業に伴い、オフィススペースは2Fのワンフロアに集約。「オフィスはできるだけワンフロアでセクショナリズムはない方がいい。とくに中小企業は社員が1つになっていることがいい会社にするための絶対条件ですからね」。
「FIVE TREES」の店内に置かれたフラワープランターや家具、ライト、ネオンなどはすべて自社で取り扱う製品。ショールームの役目もきちんと果たしています。

会社の礎は人!オフィス内で社員の子ども参観を実施

自家製ビール店のオープンに際しては、元々ビール会社出身のスタッフを責任者に起用し、親交のあった横浜のクラフトビール店「THRASH ZONE」の協力を得て、ビール設備の導入からタンク設計、酒造に関する各種申請などをクリア。バックヤードに12本のビールタンクを設置し、今年3月からは完全オリジナルのクラフトビールの提供もスタートしました。
「僕自身が苦いビールはあまり好きではありませんからね」という杉本社長が太鼓判を押す自家製ビールはコクがありつつも飲みやすくフルーティな味わいの自信作。1杯900円と比較的リーズナブルな価格設定ですが、「ビールで儲けようとは思っていませんからね。気軽に人が集まる場所を提供できれば。クラフトビールづくりもどんどん進化していくので、味の成長を見守っていただけたらという想いもあります」。
その一方で、“お祭り男”の杉本社長が今後定期的にやりたいと考えているのが昨年に一度実際した社員の子ども参観です。
「社員の子どもさんをオフィスに招いて、自分の父親母親がどれだけカッコよく働いているかというのをたっぷり自慢したいんです。最近は自分の親がどんな仕事をしているのかを知らないお子さんが多いでしょう。やはり会社の礎は人です。私の代になってからユニークな展開も数多くやってきましたが、それもこれまで先輩たちが会社の礎をしっかりと築いてきてくれたから。70年間真剣に商売をやってきたからこそ、遊び的な要素をかけあわせると面白いことができるのです」
そんな杉本社長を慕って、ここ「FIVE TREES」には多くの”仲間”が集まるそうで、「どなたにでも気軽に来ていただきたいですし、盛り上がった話の流れによってはネットワークを使って最適な人材を紹介しますしね。そういう交流もこのお店の目的なのです」。
ちなみに、店名の由来は同地域の名称でもある五本木と、どこまでも粋なトーシンコーポレーション。ここから日々、新しいエンターテインメントが生まれそうです。


ビールタンク


ビールサーバー


クラフトビール

お問い合わせ

産業経済・消費生活課 中小企業振興係

ファクス:03-3711-1132

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