更新日:2023年8月16日

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元気なお店、活気ある事業所を紹介します「やまう株式会社」

概要


事業所の外観

所在地

東京都目黒区大橋一丁目6番8号

代表

代表取締役社長 梅澤 綱祐

電話番号

電話:03-3463-7211

会社創業

1946年

SNS映えする「しば漬けアイスクリーム」で未来のお客さんにもPR


しば漬けアイスクリーム

東急線・池尻大橋駅から徒歩3分のところに本社を構える「やまう」は70年以上を誇る歴史を持つ老舗の漬物メーカー。

創業は1946年、目黒区上目黒で「漬物卸梅澤商店」を開業したのが同社のはじまり。'63年には全国漬物品評会で「あまらっきょう」が厚生大臣賞を、「しその実」「沢庵漬」が全国漬物協会会長賞を受賞するなど、品質にこだわったモノづくりが評価され、界隈で頭角をあらわしていきます。同年、社名を「やまうの漬物工業」へ、その後'90年に現社名の「やまう」に変更しました。この社名の由来は、創業者の出身地・山梨県の“山”と梅澤の“う”を組み合わせたもの。現在では伝統的な漬物である古漬のカテゴリーでは全国のスーパー、コンビニエンスストア、ドラッグストアなどで販売される漬物の3本指のひとつに入る不動の地位を築きあげています。

ここ数年のライフスタイルや働き方、価値観の変化によって、有りようが問われる老舗、業態も少なくありませんが、そんな新しい流れに対しても「やまう」はどこ吹く風。それは長年のファンをはじめ漬物のニーズが安定していることに加え、時代に合わせて常にマイナーチェンジを繰り返してきた歴史を持っているから。

美味しい漬物をつくるための素材選びや製法など伝統の味を守りつつも、常に新しい試みを模索してきました。例えば、商品も従来の袋売に加えて個食に最適な小パックバージョンを展開。その小パックのなかに2種類の商品を盛り合わせるなどのパッケージの工夫にはじまり、食育の一環として小学校の家庭科の副読本への協力、さらには地域イベントでの漬物の無料サンプル配布など、漬物の魅力を発信する取り組みにも積極的です。公式ホームページ内の漬物クッキングレシピでは「しば漬けアイスクリーム」など漬物の使い方を広げる新しいメニュー提案も好評。“漬物スイーツ”とは意外ですが思いのほか相性がよいそうで、SNSの普及に合わせ将来的なお客さんへの投資という意味合いも含まれているというわけです。

脇役であるからこそ品質にはトコトンこだわり抜く

これらの新しい試みは10年以上前から続けているそうで、背景にはお米の消費量の減少も要因にあったといいます。2017年には東京・銀座にコンセプトショップ「銀座やまう」をオープン。「やまう」の商品のみならず、全国各地の漬物の銘品を紹介するなど、漬物の新しい価値を提案しています。

その一方で創業以来、基本的な漬物のつくり方は変えずに継承していますが、いちばん大切にしているのが品質へのこだわり。安いモノよりもいいモノ、美味しいモノをきっちりとつくり続けることです。例えば製造過程でも、繊細な形状のしば漬けはあえてスライサーを使わず人の手で斜め切りすることで見ための美しさを表現するなど、ハンドメイドの部分も多分に残しています。いまだ機械化が入れない領域というわけです。


営業本部の片岡さん、山下さん

取材のこの日は営業企画を担当する同社・営業本部営業企画部の片岡貴博さんと、営業を統括している同社・営業本部の山下智丈さんのおふたりにお話をうかがいましたが、それぞれに「やまう」の漬物についての想いも聞いてみました。

「個人的に大好きな商品はメンマです。私はカップラーメンなどにも大量に入れるタイプでして…。漬物は気づかないところにある小さなご馳走だと思います。メインではなく、あくまで脇役ですが、だからこそ美味しくあることが必須。なので、やまうでは時代が変わっても品質に妥協することなく、精魂込めて美味しさにこだわった漬物をつくり続けています。また、漬物は日本の伝統食のひとつでもあります。銀座やまうにはみなさんに本当に食べていただきたい全国の美味しい漬物を集めていますのでぜひ、一度ご来店ください」(片岡さん)

「やまうでは業務用も含めると約200種類ほど取り扱っています。福神漬けだけでも色目をややオレンジ色にしたカレー専用や、原料をすべて国産にこだわり食物アレルギーの方に配慮した商品など豊富に取り揃えており、美味しい商品をつくる事にこだわりと信念を持っています。個人的には青しその実をカレーライスに添えて食べるのが大好きですが、漬物には定番の使い方のほかにもさまざまな楽しみ方があります。やまうは社員みんなが仲良くて、なにかやろうという時の一体感、チームワークがいいですね。社員それぞれが“やまう”のためになにができるかを考えているような風通しのいい会社です」(山下さん)

理想的な脇役の在り方のヒントがここにあるようです。

 

お問い合わせ

産業経済・消費生活課 中小企業振興係

ファクス:03-3711-1132

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